セリエA インテルミラノ

インテルナツィオナーレミラノ、通称インテルミラノはイタリアセリエAに所属するフットボールク ラブ。
1929年にリーグが現在の形になってから一度もセリエBに降格することなくセリエA所属を保っ ている唯一のクラブがこのインテルミラノ。かつてはユヴェントスも同様に降格経験のなかったクラ ブだったが2006年のカルチョスキャンダルで降格となった。
クラブ創設は1908年。同じミラノを本拠地とするACミランと前身は同じクラブだったが、外国 人選手の加入問題で内部対立がおこり、外国人選手加入推進派が独立してできたクラブがインテルミ ラノ。国際的なクラブということで「インテルナツィオナーレ」と名づけられた。

1910年に設立から2年でリーグを制し、10年後の1920年にも2度目の制覇を成し遂げてい る。
ホームスタジアムにその名を残すジュゼッペ・メアッツァが活躍したのは1920年代後半から。セ リエA初のチャンピオンにインテルミラノ(当時のクラブ名はアンブロシアーナインテル)が輝いた のは彼の活躍があればこそで、同年リーグタイトルとともに得点王も獲得している。
その後も1937/1938、1939/1940シーズンもセリエAを制したのはインテルミラノ だった。
1948年に現在のサンシーロへと本拠地を移転したインテルミラノは1952/1953シーズン と1953/1954シーズンにもリーグをセリエAを制している。
1960年代に黄金期が訪れ、1963/1964シーズンにチャンピオンズカップ(現チャンピオ ンズリーグ)で初優勝。翌年はインターコンチネンタルカップ(現クラブワールドカップ)も制し、 チャンピオンズカップは連覇。セリエAも優勝し、インテルミラノはグランデインテルと呼ばれた黄 金時代を築いた。

また、セリエA10回制覇も達成し、インテルミラノはユヴェントスについで、ラ・ステッラ(リー グ優勝10回獲得をあらわす星)をユニフォームにつけることが許されたクラブとなった。 70年代から80年代後半にかけては浮き沈みの激しい状態で、セリエA制覇することはあってもそ の強さが長続きすることはなかった。
80年代後半にはマテウス、クリンスマン、ブレーメのドイツトリオを擁したが黄金時代を取り戻す ことはできず、2000年代半ばまで「永遠の優勝候補」状態だった。
しかし2006年にカルチョスキャンダルが発覚し、ユヴェントスが前シーズンの優勝剥奪とセリエ B降格となるとユヴェントスの主力だったイブラヒモビッチとヴィエラを獲得。優勝を争うライバル のACミランもスキャンダルの影響で勝ち点マイナススタートとなるとリーグ戦17連勝、勝ち点9 7という圧倒的強さで2006/2007シーズンをセリエAを連覇(2005/2006は繰り上 げ優勝)。2007/2008シーズンは終盤に失速しローマの猛追を受けるが無事にセリエA3連 覇を果たした。セリエA3連覇はインテルミラノは初めて、リーグとしては1993/1994シー ズンのミラン以来14シーズンぶりのことだった。
しかしヨーロッパの舞台ではビッグイヤーに近づくことすら困難で、2008/2009シーズンか らかつてFCポルトを率いてUEFAカップとチャンピオンズリーグを制したジョゼ・モウリーニョ が指揮を取ることとなった。

今シーズンもセリエA優勝候補筆頭のインテルミラノ。しかし、4連覇を成すよりも44シーズンぶ りの欧州制覇を成し遂げて初めてかつてのグランデインテルの栄光を取り戻すことができる。